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印欧祖語

*meh₂ḱ-

長く細い

long and thin

英語での現れ方

「長く伸びている」を表した語根で、英語には向きの違う三つの姿で入っている。ギリシャ語 μακρός(長い・大きい)から来た macro は接頭辞として「大きい・巨視的な」を担い、macroscopic(肉眼で見える大きさの)、macrocosm(大宇宙)、macromolecule・macromolecular(高分子)、macroeconomics・macroeconomic(マクロ経済学)、macroevolution、栄養学の macrobiotic・macrobiotics、免疫の macrophage(大食細胞)と、学術語を大量に作る。母音記号の macron(長音符)は「長い」の原義がそのまま残った例で、単独の macro は「大きなもの」から転じて一括処理の命令列も指す。

long はゲルマン語系に残った同じ語根で、長さの語彙を作り、longitude(経度)、longitudinal(縦方向の・長期にわたる)、longitudinally が続く。ラテン語 macer(痩せた)系の maci / meag は「細い」側に振れていて、emaciated(やせ衰えた)、emaciation、meager / meagre(乏しい・貧弱な、英米で綴りが割れる)となる。注意点は、同じ語根から macro(大きい)と meager(やせて乏しい)という正反対に見える語が出ていることで、もとの意味が「大きい」ではなく「長く細い」だったと押さえると両方に筋が通る。