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西ゲルマン語

*hnut

木の実

nut

英語での現れ方

古英語 hnutu の語頭の h が落ちて nut になった。実の種類を前に置く複合語が中心で、walnut(外来の木の実→クルミ)、hazelnut、beechnut、butternut、coconut、groundnut・peanut(地面や莢の中の実)のように「〜の実」を作る。実に関わる道具・部位は nutshell(殻)、nutcracker(くるみ割り)。doughnut/donut は生地(dough)の小さな塊、nuthatch は木の実をつつく鳥、nutsedge は塊茎を作る草で、いずれも「小さな丸い塊」という見立てから名前が付いている。

「硬い殻に包まれた小さな塊」の形から、機械部品の nut(ナット)が生まれ、locknut(ゆるみ止めナット)、thumbnut(蝶ナット)のように留め具の名になる。さらに口語で「頭」を指す用法が生じ、そこから nuts・nutty・nutter・nutcase・nuthouse のような「正気でない」を表す語群ができたとされる。同じ nut でも、食べ物・部品・頭の三方向に意味が伸びている点を押さえておくと、口語表現に出会ったときに戸惑わない。