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イタリック祖語

*akris

鋭い

sharp

英語での現れ方

イタリック祖語の「鋭い」がラテン語 ācer(鋭い・辛い・激しい)になった。味覚の「刺す」側に寄ったのが acerb で、acerbic は「舌に刺さるような辛辣な」、exacerbate は「鋭さを外に出す→悪化させる」。悪化するのは病状・対立・状況で、良い方向には使わない。acr / acryl の acrimony・acrimonious は言葉の刺々しさを指し、acrolein・acrylic・acrylate・acrylamide は刺激臭のある物質の名から広がった化学用語。

感情の側に振れたのが eager で、古い段階では「鋭い・激しい」だったものが、英語では「熱心な」という前向きの意味に落ち着いた。overeager(張り切りすぎの)や uneager には、まだ勢いのニュアンスが残る。vinegar は「酸っぱいワイン」の意で、後半の -egar がラテン語 ācer の後身にあたり、vinaigrette も同じ作り。vinegary は「酢のような→とげとげしい」で、また味覚から性格へ戻ってくる。刺激の鋭さが味・言葉・気持ちのどれに向いているかで訳語を選ぶとよい。