ゲルマン祖語
*nēhw
英語での現れ方
- nearnear・nearly・nearby・nearest・nearness・nearside
- neighbneighbor・neighbour・neighboring・neighborly・neighbourly・neighborhood・neighbourhood・neighborliness・neighbourliness・unneighborly・unneighbourly・unneighborliness
ゲルマン語で「近くに」を表した副詞で、比較級・最上級の形がそれぞれ独立した語として英語に残ったのがこの一族の特徴である。比較級から near が生まれ、もともと「より近く」だったものが普通の「近い」として使われるようになったため、英語では新しく nearer・nearest という比較変化が作り直された。最上級の形は next になり、「いちばん近い→次の」へ意味が移っている。原級に当たる nigh は古風な語として残るだけになった。
neighb の側は、この「近く」を表す語に「住む者」を表す語が付いた合成語から来ていて、neighbor(隣人)を核に neighborly(隣人らしい・親しみのある)、neighborliness、否定の unneighborly・unneighborliness、範囲を指す neighborhood が並ぶ。nearby・nearside・nearness・nearly といった near 側の派生と合わせると、この一族は「距離が近い」「時間が近い」「程度が近い」「人として近い」の四方向に伸びていることが分かる。注意点は、nearly が「近い」ではなく「ほとんど」の意味で使われること、そして米英で綴りが割れる neighbour 系を書き分ける必要があることである。