clarify と clear の違い
「明確にする」と言いたいとき、clarify と clear(動詞)のどちらを使うか。どちらもラテン語 clārus「輝く」の家族ですが、現代では役割がはっきり分かれています。
結論
clarify 「明確にする」— 曖昧な発言・方針を、説明し直してはっきりさせる
clear 「明確な/片付ける・晴れる」— 形容詞が主役。動詞は「取り除く」系
説明してはっきりさせるのは clarify、視界や場所をきれいにするのは clear。
比較表
| clarify | clear | |
|---|---|---|
| 品詞 | 動詞 | 形容詞・動詞 |
| 主な意味 | (発言・方針を)明確にする | 明確な・晴れた/片付ける・通過する |
| よく使う形 | clarify a point / position論点・立場を明確にする | a clear explanation明快な説明 clear the tableテーブルを片付ける |
| 例文 | Let me clarify what I meant.言いたかったことを明確にさせてください。 | The instructions were clear.指示は明快だった。 |
語源でわかる違いと覚え方
共通の祖先はラテン語 clārus「輝く・有名な」。clear は古フランス語 cler を経て「明るい・明確な」という状態の語に、clarify はラテン語 clārificō「輝かせる」から「明確にする」という行為の語になりました。
ラテン語
clārus
「輝く・有名な」
ラテン語
clārificō
「輝かせる」(-ficō = 〜にする)
古フランス語 → 中期英語
clarifiier → clarifien
「明確にする」
clarify
明確にする — 輝かせる行為
古フランス語
cler
「明るい・賢明な」
中期英語
clere
「明確な・純粋な」
clear
明確な — 輝いている状態
clear の動詞用法(clear the table・clear customs)は「輝く状態にする→さえぎる物を取り除く」という発想です。物理的な障害物を取り除くのが clear、言葉の曇りを取り除くのが clarify — 対象が物か言葉か、で覚えられます。
覚え方
言葉の曇りを取るのが clarify、物や視界の曇りを取るのが clear。
-fy は「〜にする」。clarify = clear + -fy(明確に「する」)。
使い方と例文
clarify の使い方
clarify + 発言・立場・ルール — 説明してはっきりさせる
- Could you clarify your last point?最後の論点を明確にしていただけますか。
- The ministry clarified its position.省は見解を明確にした。
clear の使い方
clear = 形容詞「明確な」 — 説明・空・視界などに
- Is that clear? — Crystal clear.わかりましたか?— 完璧にわかりました。
clear = 動詞「取り除く・通過する」 — 場所・障害に
- Please clear the table.テーブルを片付けてください。
- We cleared customs in 20 minutes.税関を20分で通過した。
Her explanation was clear, but she clarified two points anyway.
彼女の説明は明快だったが、それでも2点を補足して明確にした。
よくある間違い
×Could you clear your statement?
○Could you clarify your statement?
発言をはっきりさせてもらうのは clarify。clear a statement とは言いません。
×clarify the table
○clear the table
物理的に片付けるのは clear。clarify は言葉・方針が対象です。
理解度チェック
会議で「この点を明確にしておきたい」— I'd like to ___ this point.
(言葉の曇りを取る。)
惜しい。正解は clarify。論点・発言をはっきりさせるのは clarify。
「道を空けてください」— Please ___ the way.
(物理的な障害を取り除く。)
惜しい。正解は clear。場所・障害物には clear。
よくある質問
Q. clarity と clearness はどう違う?
どちらも「明確さ」ですが、標準的に使われるのは clarity です(clarity of thought=思考の明晰さ)。clearness は使用頻度が低く、多くの場面で clarity に置き換えられます。
同じ語源の仲間
declare(宣言する)も clārus の家族とされます — de- + 「明るくする」=はっきり表明する。輝きの家系は「明」に関わる語だらけです。