西ゲルマン語
*raidu
乗って行くこと
ride
英語での現れ方
- roadroad・roads・roadway・roadside・roadbed・roadblock・roadhouse・roadster・roadrunner・roadkill・roadless・roadworthiness・railroad・railroader・railroading・inroad・crossroad・crossroads
- raidraid・raider・raiding
西ゲルマン語で「馬に乗って行くこと・その行程」を表した名詞で、古英語 rād を経て英語の road になった。今の「道路」の意味は後から定着したもので、もとは道そのものより「進むこと」を指していた。そこから roadway(車道)、roadside(路傍)、roadbed(路床)、roadblock(検問・障害)、roadhouse(街道沿いの宿)、roadster(オープンカー)、roadkill、roadworthiness(走行に耐えること)と、道路まわりの語彙が広がる。railroad は rail(レール)と組んだ合成で、動詞では「強引に押し通す」の意味にもなる。inroad は「中へ乗り込むこと→侵入・進出」で、古い「乗り込む」の感覚が残る例である。
もう一方の raid は、同じ語がスコットランド方言に残った形が近代に英語へ戻ったもので、「馬で乗り込む」から「急襲・手入れ」となり、raider(襲撃者)、raiding が派生した。road と raid が同じ語の別の姿だと知っておくと、inroad が「侵入」を意味することにも納得がいく。注意点は、crossroad と複数形の crossroads で使われ方が異なり、比喩の「岐路」では複数形が普通なこと、そして roads が停泊地を指す海事の用法を持つことである。