ゲルマン祖語
*kraftuz
力
strength
英語での現れ方
- craftcraft・kraft・crafter・crafty・craftily・craftiness・craftsman・craftsmanship・handcraft・handicraft・witchcraft・statecraft・tradecraft・stagecraft・woodcraft・needlecraft・aircraft・antiaircraft・hovercraft・watercraft・spacecraft
ゲルマン語の名詞で「力・強さ」を表し、同系の語は今も大陸のゲルマン諸語で「力」の意味を保っている。英語ではその意味がやや移り、craft は「力を注いで身につけた腕前」を指すようになった。craftsman(職人)、craftsmanship(職人の技量)、crafter、handcraft・handicraft(手仕事)はその中心にあり、合成語の後半では witchcraft・statecraft・tradecraft・stagecraft・woodcraft・needlecraft のように「〜の術」を作る。包装や工業用の丈夫な紙を指す kraft は、スウェーデン語の「強さ」を表す語から入った近代の借用で、こちらには元の「力」の意味が残っている。
もう一つ押さえたいのが乗り物の craft で、aircraft・spacecraft・watercraft・hovercraft、そして antiaircraft に現れる。この用法では単数と複数が同じ形になるため、three aircraft のように数詞を付けても -s は付かない。意味が悪い方へ転がった例が crafty(ずる賢い)で、craftily・craftiness も同様に「悪知恵が働く」という評価を含む。同じ語から「職人技」と「悪だくみ」が出るのは、どちらも「技を凝らす」ことだからだと考えると覚えやすい。