印欧祖語
*weyk-#-1
分ける・より分ける
to separate, to set apart
英語での現れ方
- victimvictim・victimize・victimized・victimization・victimisation・victimised
- witchwitch・witchcraft・witchery・witching・witchgrass・bewitch・bewitched・bewitching
- wickwicked・wickedly・wickedness
印欧語で「分ける・(聖なるものとして)取り分ける」を表した語根とされる。ラテン語 victima は「神に捧げるために選び分けられた生贄」で、これがそのまま victim になった。宗教的な供物から、事故や犯罪の「被害者」へ意味が下りたのは比較的新しい。動詞化した victimize(犠牲にする・不当に扱う)はアメリカ式 -ize とイギリス式 -ise の両方の綴りがあり、victimization と victimisation、victimized と victimised が対になって割れる。
ゲルマン語側は「聖なるもの・呪術に関わるもの」の枝で、witch と wick に分かれた。古英語 wiċċian(呪術を行う)から、be-(すっかり)を足した bewitch(魔法をかける→うっとりさせる)、witchcraft(魔術)、witchery、witching(魔物の出る)が出る。witchgrass は根がしぶとくはびこる雑草の名。wicked は同じ枝の形容詞とされ、この -ed は過去分詞ではなく「〜の性質を帯びた」を作る古い型。神に捧げる victim と邪悪な wicked が同じ根から出るのは、どちらも「日常から切り離されたもの」だからで、聖と呪いが裏表であることがよく分かる家族。