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Proto-Hellenic

*eks

英語での現れ方

ラテン語の ex- と紛らわしいが、こちらはギリシャ語で、子音の前では ἐκ、母音の前では ἐξ となる。ec の形では eclipse(あるべき場所を外れる→食)、ecstasy・ecstatic(自分の外に立つ→忘我)、eclectic(あちこちから選び出す)、eccentric(中心から外れた)、eczema(吹き出す→湿疹)のように、「外へ出る・外れる」が意味の芯にある。ecto は「外側の」で ectoderm(外胚葉)・ectoplasm。ἔξω(外に)から来た ex 系は exodus(外への道→脱出)、exoskeleton(外骨格)、exotic(外来の)、exogenous(外因性の)と、内と外の対比で読める。

実用上いちばん出会うのが医学の ectomy で、ἐκ と τέμνω(切る)が合わさった「切り取ること」。前に置かれた器官名がそのまま切除の対象になるので、appendectomy(虫垂)・tonsillectomy(扁桃)・mastectomy(乳房)・nephrectomy(腎臓)・hysterectomy(子宮)・splenectomy(脾臓)・lobectomy(葉)と、単語を知らなくても構造から意味が取れる。anecdote は「まだ外に出されていない話」で、出版されなかった逸話という意味から来た。