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印欧祖語

*mreǵʰ-

短い

short, brief

英語での現れ方

「短い」を意味した印欧祖語から、経路ごとにまるで違う顔で英語に届いた家族。ラテン語 brevis を経た brief / brev が最も分かりやすく、brief(短い→摘要・簡潔な)、briefly、briefing(短くまとめた説明)、debrief(任務後の聞き取り)、brevity(簡潔さ)、breve(短音記号)、breviary(要約された祈祷書)、abbreviate・abbreviation(短縮する)と並ぶ。フランス語を経ると bridg になり、abridge は「短くする→(本を)抄録する」、unabridged は「完全版の」。

ギリシャ語 βραχύς の比較級から「(上腕より)短い骨」を意味した βραχίων が「腕」を指すようになり、ラテン語 bracchium を経て brace(腕で締める→締め具・支え)、embrace(腕で抱く)、bracer、vambrace(前腕当て)へ、学術語では brachi の brachial(上腕の)、brachiopod(腕足動物)へ広がった。bra・brassiere もこの「腕」の枝から来ている。

ゲルマン語系では「時間が短く感じられる」から merry(陽気な)・merrily・merriment・mirth・mirthful が生まれたとされる。注意したいのは、brass や brasserie のように綴りが似ていても別系統とされる語が混ざること。bra- で始まるからといって機械的に結び付けないほうがよい。