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印欧祖語

*péḱu

英語での現れ方

牛や羊の群れが富そのものだった時代の語で、「家畜」から「財産・金」へ意味が移った。ラテン語 pecūnia(金銭)由来の pecu はその線をまっすぐ受け継ぎ、pecuniary(金銭上の)、impecunious(金のない→貧しい)となる。peculiar は「自分の家畜=私有財産に属する」から「その人だけのもの→独特の」へ進んだ語で、peculiarity・peculiarly も「他と違う」の意味で使われる。「奇妙な」という語感の裏に「私物」という古い像があるのが面白いところ。

ゲルマン語側では同じ語が「家畜・財産」を表す語になり、fellow は北欧語の「財産を共に出し合う相手→共同出資者」から「仲間」へ移ったとされる。fellowship(仲間であること・奨学金)、bedfellow(寝床を共にする者→奇妙な取り合わせ)も同じ線。fief / feud は封建制で領主から預かる財産(封土)を指し、fiefdom は「自分の縄張り」の比喩でも使う。feud は封土をめぐる争いから「確執」へつながる語で、日常語の「争い」と歴史用語の両方で出てくるので文脈で読み分けたい。