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イタリック祖語

*dwenos

英語での現れ方

イタリック祖語の「良い」が、ラテン語では形容詞 bonus と副詞 bene に分かれ、英語はその両方を借りている。副詞側の bene は「よく・善く」で、benefit(よい行い→利益・給付)、benefactor(善をなす人→後援者)、beneficiary(恩恵を受ける人)、beneficence(善行)と、ほぼすべてが「相手のためになること」を指す。benefice は聖職禄、unbeneficed はそれを持たない状態で、教会用語にも入り込んでいる。benedict は「祝福された」を意味するラテン語名に由来する。

形容詞側の bon はフランス語を通って入ったものが多い。bonus は中性形の「良いもの」がそのまま「賞与・おまけ」になった語。bonbon はフランス語で「よい」を二度重ねた菓子の名、debonair は「良い素性の」を意味した句から「愛想のよい・洗練された」へ移った。bene- を見たら「善い方向」、bon- を見たら「フランス語経由」と見当をつけると読みやすい。