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印欧祖語

*sl̥h₂-wós

英語での現れ方

「まるごとで欠けがない」という形容詞に遡り、ラテン語を通って英語に届いた。フランス語で音が削れた形が safesave で、safe は「無事な」、save は「無事にする」から「救う」「とっておく」へ広がった。派生は日常語ばかりで、safely・safeguard・safekeeping・safeness・unsafe、saving・savings・saver・saved・savior・lifesaver・lifesaving・unsaved が揃う。金庫破りをいう safecracker も、safe が「金庫」という名詞になった側の語。

一方でラテン語の綴りをほぼ保ったまま入ってきたのが salv で、宗教の salvation、法や実務の salvage・salvageable、傷を癒す salve、救いをもたらすという salvific が並ぶ。コツは、話の場面が日常なら save / safe、制度や教義なら salv と見当をつけること。注意したいのは「請け合う」から「賜る」に転じた vouchsafe と、意味が離れて見える salvo・salver で、どちらも「無事・安全」を示す作法から来たとされる。薬草の salvia と、その同じ草を指す sage・sagebrush も同じ発想に遡るとされる。