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印欧祖語

*sḗh₂l

salt

英語での現れ方

「塩」を表した印欧祖語で、ゲルマン語系の本来語が salt、ラテン語 sāl からの借用が sal、ギリシャ語 ἅλς からの学術語が hal という三層構造になっている。salt の枝は日常語で、salty・salted・unsalted・saltiness のほか、saltwater(塩水の)、saltpetre / saltpeter(硝石)、saltworks(製塩所)と具体物が並ぶ。sal の枝は少し改まった語で、saline(塩分を含む・生理食塩水)、salinity(塩分濃度)、desalination(淡水化)が理科の語彙になる。

面白いのは「塩漬け」から食べ物の名が次々に生まれたことで、salsa・salami・sausage・sauce はいずれも塩で保存・味付けしたものを指した語。sauce からは saucer(受け皿)・saucepan(片手鍋)と、「塩気が効いている→生意気な」の saucy が出て、その米語形が sass・sassy になったとされる。salary は古代ローマの兵士に塩(あるいはその購入代)が支給された習慣に由来するとされ、salaried・unsalaried もここから。学術語の hal は halogen(塩を生じるもの→ハロゲン)、halide(ハロゲン化物)、halite(岩塩)と、化学の語に集中する。