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印欧祖語

*ḱr̥séti

英語での現れ方

「走る」を意味した印欧祖語の動詞で、英語に届いた経路はほぼすべてラテン語 currō 経由。現在形からは cur が出て、occur・recur・incur・concur のように接頭辞と組み、「走る向き」がそのまま意味になる。current(流れている→電流・潮流・現在の)と currency(流通するもの→通貨)は、この「流れる」感覚がいちばん素直に残った語。

完了形 cursus からは curs が生まれ、excursion(外へ走り出る→小旅行)、incursion(走り込む→侵入)、recursion(走り戻る→再帰)、discursive(あちこち走る→散漫な)と広がる。フランス語を経た cour は course・courier・concourse・recourse を作り、curriculum は競走路がそのまま学びの道筋を指すようになった語。corr の corridor・corrida も「走る」から出たとされる。ゲルマン語系の本来語がほとんど無く、学術語・抽象語に偏るのがこの家族の特徴。