印欧祖語
*(s)ḱeh₃-
闇・影
shadow, gloom
英語での現れ方
- shadshade・shadow・shady・nightshade・overshadow
- shedshed・woodshed・toolshed・cowshed
- shamshame・ashamed・shameful・shameless・shamefaced
- scenscene・scenery・scenario・proscenium
- scurobscure・obscurity・obscurely・chiaroscuro
「影・薄暗がり」を表す古い語から出た家族。ゲルマン語系では shad の形が中心で、shade(日陰)、shadow(影)、shady、sunshade・lampshade・eyeshadow・nightshade、overshadow・foreshadow が並ぶ。同じ語の別形が shed で、もとは「日よけ・覆い」。woodshed・toolshed・cowshed の shed はここから来ており、「小屋」の意味は「覆うもの」の名残とされる。
sham の shame も「身を覆い隠したくなるもの」から来たとされ、ashamed・shameful・shameless・shamefaced がこの系統。恥じて顔を隠す、という発想が語源に埋め込まれている。
ラテン語 obscūrus(覆われた→暗い)を経た scur は obscure・obscurity・obscurely で、イタリア語経由の chiaroscuro(明暗法)も同じ。ギリシャ語の「日よけの小屋→舞台」からは scen が出て、scene・scenery・scenario・proscenium という劇場の語彙になった。squirrel は「影の尾」を意味するギリシャ語からで、尻尾を日傘のように立てる姿から名付けられたとされる。sh- 系は本来語、sc- 系はラテン・ギリシャ経由と分けて眺めるとよい。