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印欧祖語

*kéh₂ilos

英語での現れ方

印欧祖語の段階では「無傷の・完全な」という一語だったものが、ゲルマン語を通って英語に届き、そこから四方向に意味が開いた。まず物や量について「欠けがない」と言うのが whole で、wholesale は「小分けせずまとめて」、wholesome は「体に欠けを生じさせない→健全な」、wholehearted は「心を丸ごと」。次に体について言うのが heal・health の枝で、heal(治す)から healer・healing、health から healthy・healthful・healthiness・healthcare が出る。否定接頭辞と重ねた unhealthy・unhealed・unwholesome も一群を成す。

三つ目は宗教の枝で、holy は「損なってはならないもの→神聖な」、holiness・unholy、そして動詞 hallow(聖別する)・hallowed。holiday は holy day(聖日)が縮んだ語で、この家族の中でいちばん日常的に使われる。英語での現れ方はいずれも本来語で、ラテン語やギリシャ語を経た借用形をほとんど持たないため、綴りは h と l の骨格で見分けられる。whole だけが黙字の w を持つ点に注意。