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印欧祖語

*solh₂-

全き・無傷の

whole, unharmed

英語での現れ方

「欠けたところがない」が出発点で、ラテン語 salvus(無事な)と solidus(すきまなく詰まった)の二筋に分かれる。salvus 側は挨拶の salute(ご無事で)から始まり、salvation(救い)、salvage(救い出すこと)、salutary・salubrious(体によい)、そしてフランス語を通って v が f になった safe・save・savior・safely・safeguard・lifesaver が日常語として定着した。solidus 側は solid(中身が詰まった→固い)・solidity・consolidate(固めてまとめる)で、貨幣名の solidus はフランス語で sou になった。

「まるごと」の sollus を含む複合語も見逃せない。solemnity・solemnize(毎年きちんと全部そろえて行う→厳粛な)、solicit(すっかり心を揺り動かされる→懇願する・気づかう)と solicitude・solicitous がそれで、いまの意味からは語源が見えにくい。ギリシャ語側の ὅλος「全体」も同じ語根とされ、hol の形で catholic(全体に及ぶ→普遍の)・holism・holocaust に残る。sal と sav は「無事」、sol と hol は「まるごと」と押さえると整理しやすい。