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印欧祖語

*gʷerH-

称える・喜んで迎える

to praise, to welcome gladly

英語での現れ方

ラテン語 grātus(喜ばれる・ありがたい)が英語側の入口で、そこから二つの綴りが出る。grat は「ありがたく思う」側で、gratitude(感謝)、grateful、ingratitude・ungrateful(恩知らずの)、congratulate(共に喜ぶ→祝う)、gratify(喜ばせる)・gratification。「見返りなしに」の意味に振れたのが gratis(無料で)と gratuitous(無償の→いわれのない)で、gratuity は「心付け・チップ」。gratuitous が「不必要な」という否定的な語感を持つのは、「対価がない→理由がない」と読み替えられたため。

grac は「喜ばれる性質」の側で、grace(優雅さ・恩寵)、graceful(優美な)、gracious(寛大な・慈悲深い)、graciousness、否定形の graceless・ungracious。grace は宗教語で「神の恵み」を指し、日常語では「品のよさ」を指すという二面を持つ。まったく違う顔をしているのが agree で、ラテン語 grātus に ad-(〜へ)が付いた形がフランス語を通ったもの、つまり「相手にとって好ましい状態にする→同意する」であり、agreeable(感じのよい/同意できる)にはその両義がそのまま残っている。ケルト語系の bard(吟遊詩人=ほめ歌う人)も同じ語根とされる。