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印欧祖語

*dʰregʰ-

引きずる

to pull, to drag

英語での現れ方

ラテン語 trahō(引く)の分詞 tractus からできた tract が最も多く、contract(一緒に引き締める→契約・収縮)、extract(引き出す)、attract(引き寄せる)、distract(別々に引っぱる→気を散らす)、subtract(下から引く→引き算する)と、接頭辞がそのまま「どちらへ引くか」を示す。tractor(引く機械)、traction(牽引)も同じ形。

フランス語を通ると綴りがゆるみ、treat(引き回す→扱う)が treat、treatment、treaty(取り決め)、retreat(後ろへ引く→退却)を作る。さらに崩れた train(引いて連ねるもの→列車・訓練する)、trail(引きずった跡)、trace(引かれた線→痕跡)、portrait(引き出して描いたもの)も同族で、いずれも「引きずる・線を引く」という手触りが残っている。

ゲルマン語系の本来語は draw(引く)と drag(引きずる)で、withdraw(引き下がる)、drawer(引き出し)、drawback(引き戻すもの→難点)、draught・draft(引くこと→一気飲み・下書き)と広い。tract を見たら「どこへ引くか」、draw を見たら手で引く動作そのものを思い浮かべるとつながる。