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印欧祖語

*h₂en

英語での現れ方

「〜のそば・まわりに」を指したとされる語で、二つの側から取り囲むイメージが出発点。ラテン語 ambi-(両方・まわり)を経た枝が最も目立ち、ambiguous(両方へ追いやる→あいまいな)、ambivalent(両方の力が働く)、ambiguity のように「どちらとも決まらない」を表す。歩き回る意の ambulō 系では ambulance・ambulatory・ambulate・somnambulist・amble となり、ambition も「まわりを歩いて回る」ところから出たとされる。

接頭辞が縮んで見えなくなる語に注意したい。combustion・combustible は amb-+「焼く」で「すっかり焼く」、amputate・amputation は「まわりを切り取る」で、綴りの上では amb- が隠れている。一方ゲルマン語系では other・another・otherwise・otherness となり、「二つのうちのもう一方」という原義が残る。ラテン語系の anterior(前方の)も「比べたときの一方」から来ており、同じ発想が両言語に分かれて入っている。