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ゲルマン祖語

*-ilaz

動詞から傾向の形容詞を作る

英語での現れ方

動詞や語幹に付いて「〜しがちな・〜する性質の」形容詞を作った古い接尾辞で、現代英語では語末の -le / -il として溶け込み、もう切り離せない。nimble は「つかみがちな→すばやい」(nimbly・nimbleness)、fickle は「欺きがちな→気まぐれな」(fickleness)、little(古英語 lȳtel)は littler・littleness、そこから「小さく言う→けなす」の belittle・belittled・belittling が作られた。evil(古英語 yfel)も同じ型で、evilly・evilness・evildoer。名詞化した ankle(と anklet)や cradle も、語末の -le にこの接尾辞の名残があるとされる。

語尾が摩滅していく過程も、この一族の特徴として見て取れる。古英語 miċel「大きい・多い」はスコットランドや方言に mickle・muckle として残る一方、語尾が落ちた形が現代の much で、overmuch・insomuch のような固定表現を作った。注意したいのは、この -le は今も自由に足せる接尾辞ではないという点で、ここに並ぶ語は一つずつ覚える対象になる。ただし「-le で終わる短い日常語は古英語由来のことが多い」と知っておくと、綴りの見当をつける助けになる。