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イタリック祖語

*tolnō

持ち上げる・運ぶ

to lift, to carry

英語での現れ方

ラテン語では「運ぶ・持ち上げる」を一つの動詞で言い切れず、現在形は ferō、完了形・分詞は tollō / lātus という別語幹が補い合っていた。そのため英語でも同じ意味の家族が二つの綴りに分かれる。動詞の現在形側が fer で、refer(元へ運ぶ→参照する)、transfer(越えて運ぶ)、offer(差し出す)、confer(持ち寄る)、prefer(前へ運ぶ→好む)、differ(別々に運ぶ→異なる)、defer(先へ運ぶ→延ばす)。名詞形は ference / ferral にそろう。

もう一方の lat / late は「持ち上げられた」形で、relate(持ち帰って結びつける)、correlate、collate(照らし合わせる)、elate(気分を持ち上げる)、dilate(広げる)、ablate(削り取る)が並ぶ。tollō がそのまま残った toll / tol は toll(取り立てる通行料)と extol(高く持ち上げる→称賛する)で、「持ち上げる」の原義が一番はっきり見える。「実を運ぶ」から出た fertil(fertile・fertility・fertilizer)も同じ枝。fer と lat が同じ動詞の二つの顔だと分かると、relate と refer が親類だと納得できる。