EnglishBattle

印欧祖語

*h₂énts

前面・額

the front; the forehead

英語での現れ方

体の「額」から「前」という位置語になった語で、英語には二つの経路で入っている。ラテン語 ante は時間と順序の「前」を表し、ante の形で antecedent(先に行くもの)・anteroom(控えの間)・antenatal・antepartum(出産前の)・antedate・antediluvian(大洪水以前の)に残る。ポーカーの ante(先に出す賭け金)も同じ。前置詞句 ab ante がフランス語で崩れて advance・advantage(前に出ること→有利)になり、antiānus からは ancient・ancestor(先に行った人)・ancestral が出た。

ギリシャ語 ἀντί は「向かい合って」から「対抗して」に傾き、anti として英語に入った。antagonist(向かい合って戦う者)・antagonism、antonym(反対の語)、antipode(足が反対を向く→対蹠地)、antiphon(掛け合いの歌)、antidote。現代では完全に生きた接頭辞で、antibody・antibiotic・antiseptic・antigen・anticancer・antitrust・antiaircraft・antisemitism のように名詞へ直接付けて新語を作れる。ante は「前」、anti は「反対」と割り切ると、一字違いで迷わない。