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西ゲルマン語

*ain

英語での現れ方

古英語 ān(一)から出た語群で、数詞の one のほか、eall ān(まったく一つの)が縮まった alone、その頭が落ちた lone・lonely・loner・lonesome・loneliness が「ひとり」の語彙をまるごと作っている。at + one が縮まった atone(一つになる→償う)・atonement、someone・oneness・onetime も同じ語。ǣniġ(一つでも)からは any が出て、anyway・anywhere・anyhow・anymore・anyplace と複合語を作る。

もう一つの大きな枝が否定側で、ne(〜でない)と ān が結んだ nān が「一つも〜ない」を表し、そこから接頭辞 non- が定着した。nonfiction・nonsense・nonlinear・nonviolence・nonpayment・nonentity・nonalcoholic・nonsteroidal のように名詞にも形容詞にも自由に付き、いまも新語を作れる。nān þing は nothing・nothingness になった。「一つ」と「一つも無い」が同じ語から出ていることを知っておくと、non- の綴りが覚えやすくなる。