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印欧祖語

*deh₃-

与える

to give

英語での現れ方

中心の意味は「手渡す」。ラテン語 dō / dare からの don が最も分かりやすく、donate・donor、condone(すっかり与える→大目に見る)、pardon(すっかり許す)が並ぶ。その過去分詞 datus からは dat(data「与えられたもの」・datum・dative)が出て、日付の date もここから広がった。ギリシャ語側では dot / dose となり、anecdote(外に出されていないもの→逸話)、antidote(対抗して与えるもの→解毒剤)が代表。

接頭辞が付くと語形が大きく崩れるのがこの家族の難所で、add は ad + dare(〜へ与える)、tradition は trans + dare(越えて渡す→受け継ぐ)。同じ「引き渡す」から traitor・betray・treason(敵に渡す)が出たとされ、受け継ぐ側と裏切る側が同じ根を共有する。rend / rent はフランス語を通って音が変わった形で、render(返し渡す)・surrender(すっかり明け渡す)・rent(賃料として渡すもの)。mand は manus(手)+ dare(手に委ねる)とされ、command・mandate の「委ねて言いつける」感覚につながる。