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印欧祖語

*ḱe

ここ・これ

here, this

指示の小辞

英語での現れ方

場所を指す here から、前置詞をくっつけた法律文書独特の言い回しが生まれた。hereby(これによって)、herein(この文書の中で)、hereto(これに)、hereupon(そのすぐ後で)、herewith(これに添えて)、hereunder(以下に)、hereinafter(以下では)、hereinbefore(前述の部分で)、hereafter(今後)。here を「この文書・この場」と読み替えれば、初見でも中身がつかめる。hereabouts は「この辺り」という日常語。方向を表した hither(こちらへ)は今では hitherto(今まで)に化石として残り、hence は「ここから」が「それゆえ」に転じて、henceforth・henceforward が「今後は」を表す。

同じ指示の系統には人称代名詞の he もある。「こちら側から見た向こう=後ろ」から出たのが hind(後ろの)で、behind(後ろに)、hindsight(後になって分かる知恵)、hindmost(最後尾の)、hindquarters(後ろ脚のあたり)、hindgut・hindbrain(後腸・後脳)のように「後部の」を表す。地理の hinterland(後背地)も同じ「後ろ」から来た語。ラテン語側では指示の -ce が付いた形が残り、引用で「原文のまま」と断る sic(そのように)に見える。近くを指す語だけに、時間・空間・文書内の位置と、指す先が三通りに広がるのが読み取りのポイント。

この語源をもつ英単語